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FIREを目指す人にとっての「社債投資」について【理解が重要です】

今回は、資産運用をしていく中で、「社債」との向き合い方について解説します。

結論から言います。米国企業の社債ETFであれば、投資先として問題無いです。ただし、注意が必要です。

具体的な内容については、簡単に分かりやすく解説します。

資産運用を行なっていく中で、社債投資について興味を持っている人も少なく無いかと思います。

4%以上という高配当利回りが魅力的に見るかもしれません。しかし、社債の中身や実態について正しく理解しないで投資するのは危険です。

今回をきっかけにして、正しく社債について理解を深め、投資判断をしましょう!

では、早速、解説を始めます。

FIREを目指す人にとっての「社債投資」について【重要です】

FIREを目指す人にとっての「社債投資」について【理解が重要です】

そもそも、社債とは

簡単に言うと、企業が発行している債券のことです。

同じ企業が発行している「株式」と「社債」では、全く異なるものです。一般的に、社債は株式よりも安全な資産だと考えられています。

理由としては、大きく分けると2つの理由があります。以下の理由から、株式よりも安全な資産であるのが、社債という訳です。

社債の特徴

  1. 社債は企業の借金であるため、企業に返済義務があり、投資者は元本を受け取る権利と、配当金を受け取る権利があるためです。
  2. 企業の倒産時に、株式保有者よりも社債の保有者の方が弁済を優先されるからです。

また、社債にはランク分けがされており、AAAからDまでランクが分けられています。詳しく覚える必要はありません。

ランク分けについては2つだけ覚えれば大丈夫です。それは、「投資適格社債」「ハイイールド社債」です。

簡単に説明すると、こんな感じです。これだけの理解で十分です。

メモ

投資適格社債・・・リスクの低い社債であるが、リターン(配当)は少なめ

ハイイールド社債・・・リスクが高い社債であるが、リターン(配当)は多め

つまり、「低リスク低リターン」と「高リスク高リターン」の両方が存在しており、両方とも同じ「社債」として扱われています。

「社債」と言っても、両者では、中身は全く異なるものであると理解するのが重要です。

高配当の社債の実態について

結論から言います。高リスクであるため、高リターンになっています。

もう少し説明すると、社債や発行元の企業に対しての信用が低く、リスクがあるとマーケットで認識されている場合、低い利回りだと誰も買ってくれません。

そのため、信用が低い社債については、社債を買ってもらうために、高い利回りを設定することで魅力的に見せているということなのです。

例えば、アップルやゴールドマンサックスなどが発行している社債の多くは、利回りが低くても、信用が高いため、低い利回りでも多くの投資家が買ってくれます。

逆に、ベンチャー企業や業績が悪化している企業の社債は、信用が低いため、高い利回りを設定して、何とかして投資家に買ってもらっているのが現実です。

利回りが高い社債が悪い投資対象であるという訳ではなく、リスクとリターンをしっかりと認識した上で購入するのが重要です。

国債でも、トルコ国債が10%以上の利回りになっているのも、同じです。為替リスク、デフォルトリスク(債務不履行)などがある高リスク商品だからです。投資には気をつけましょう。

個別の社債投資には気をつけましょう

個別の社債についてですが、結論から言います。

個別の社債への投資は避けましょう!

理由としては、素人の投資には向いていないからです。もう少し詳しく説明します。

社債の場合、償還期間・利回り・社債の種類・社債のランクなど様々な要素を考えて購入する必要があります。

同じ企業が発行元であったとしても、発行している社債の種類が違うと、全然違う内容のものになります。そのため、正しく理解して投資をする必要があります。

また、1つの企業だけの社債を保有するのはリスクがあるため、分散投資をする必要があるのですが、正直、正しく分散投資するのは難しいです。

理由としては、リスクを考えて、様々な企業の分析と社債分析を行なって、管理する必要があるからです。

そのため、それらの面倒なことを全てやってくれる「社債ETF」の方がおすすめです。

金融のプロでも、ETFを超える分散投資と良いパフォーマンスを出すのは至難の技です。素直に、ETFを購入するのがおすすめです。

経費率が低く、良いパフォーマンスを出しているETFについては次章で解説します。

おすすめの社債について【ETFでOKです】

おすすめの社債について【ETFでOKです】

LQD【低リスク・低リターン】

【図1 LQDとHYGの比較】

【図1 LQDとHYGの比較】

【図2 LQDとHYGの株価の長期比較】

図2 LQDとHYGの株価の長期比較

LQDの特徴から解説します。結論から言います。

LQDは低リスク・低リターンの社債ETFです。

構成銘柄はアップルやバンク・オブ・アメリカなど世界的に有名な企業がほとんどです。また、構成銘柄の業種別を見ると、4分の1は銀行業が占めています。

社債の格付けを見ても、リスクの低い、「投資適格社債」で構成されているため、低リスクとなっているのが特徴です。

リターンよりも、リスクを抑えたい方には、最適なETFです。

HYG【高リスク・高リターン】

HYGはLQDと違い、高リスク・高リターンな社債ETFです。ただ、注意が必要で、LQDと比較して、高リスクであり、他の高リターンな社債ETFと比較すると、そこまで高リスクではありません。

ただ、リスクの面で考えると、LQDには負けてしまいますが、リターンは多少高めになっています。

構成銘柄はあまり有名ではない企業の社債で構成されています。

社債の格付けを見ると、リスクの高い、「ハイイールド社債」で構成されています。

リスクよりも、リターンを優先したい方には、おすすめの社債ETFです。

リスクが気になる方は、LQDとHYGをバランス良く購入するのもおすすめです。

他にも、社債ETFは色々と存在するのですが、経費率が高かったり、運用資産が低いETFも多くあるため、今回の解説からは除外しています。

正直、社債ETFを始めるなら、LQDとHYGの2つがおすすめです。

社債は安全資産では無いです

社債は安全資産では無いです。理由としては、株価の暴落時に、社債も暴落することがよくあるからです。

株価の暴落時に、金などの貴金属、国債は逆に価値が上がる時がありますが、ほとんど場合、社債は株価と同様に暴落します。

そのため、安全資産として扱われている「債券」の中でも、社債は別物であると認識するのが重要です。

株ほどのリスク資産ではないが、金や国債などの安全資産ではない、ちょうど中間の位置に存在する投資対象です。

安全資産として、何かに投資したいと考えている方は、社債ではなく、金などの貴金属や国債(米国債)などに投資をするのがおすすめです。

逆に、バランスの良い、中間的な投資対象を探している方には、「社債」は最適な投資対象です。ぜひ、今回紹介した優良な社債ETFから選ぶのがおすすめです。

社債を知りたい方は、少額投資から始めましょう

社債を知りたい方は、少額投資から始めましょう

今回は、社債について解説しました。

社債投資で重要なことは、まずは正しく「社債」について理解するところから始めるのが重要です。

企業が同じでも、企業の株式と社債は異なるものです。また、同じ債券でも、国債と社債は大きく異なります。

社債について、理解する一番の方法は、少額からでも良いので、社債投資をやってみることです。

数千円、数万円からでも良いので、気になる社債を買って、様子を見てるのがおすすめです。

正直、一番効果的な勉強方法です。気になる方は、まずは、少額から社債投資を始めてみるのがおすすめです!

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