株式投資無しで、FIREは目指せますか?という質問に答えます。
結論から言います。可能ですが、辞めておいた方が無難です。
今までのFIRE達成者を国内外問わず分析した場合、ほとんどの方が、株式投資を中心とした投資でコツコツと資産を増やしてきた方がほとんどです。
しかし、株式投資をしないでFIREを達成した方がいるのも事実です。
今回は、不動産投資、仮想通貨投資、債券投資との比較も含めて、株式投資について解説します。
では、早速、解説を始めます。
FIREは株式投資無しでは厳しいです【投資していますか?】
現金だけは危険です
結論から言います。現金だけでFIREするのは危険です。
なぜなら、FIRE後の生活が貯金を切り崩すだけの生活となるからです。
別の不労所得で生活ができる人は別ですが、それ以外の人は貯蓄を切り崩して生活することになります。
FIREの考え方の中に、「4%ルール」という理論があります。その「4%ルール」を勘違いして、貯蓄を4%ずつ切り崩して生活すれば、25年は生活できるという人がたまにいます。
その考え方は、間違っています。4%ルールは、資産を年率4%で運用して、その利益分の4%だけで生活すれば、資産を切り崩さないで最後まで生活できるという理論です。
大きな間違いをしていますので、注意が必要です。前者は25年後には資産が0円になっていますが、後者は財産が全く減っていない状況です。
FIREを現金だけで達成して、FIRE後の生活も支えていくのは本当に厳しく、途中で資産が枯渇するリスクが高いです。
現金だけでFIREすることを考えている人は、これを機に、考え直しましょう!
一発逆転の思考は危険です
FIREを目指す際に、宝くじなどで一発逆転を目指している人もいますが、それも危険です。
理由としては、確率論的に期待値が低すぎるからです。ご存じの方も多くいるかと思いますが、宝くじは、競馬やパチンコなどのギャンブルよりも期待値が低く、最初から運営側が勝つようになっています。
確かに、高額当選すれば、一発逆転にはなりますが、期待値が低すぎるため、合理的な判断ではないです。
宝くじは、「仮面を被った、大衆向けの徴税システム」です。つまり、富裕層以外の方に、夢を与えると言う名目(仮面)で、大衆に向けて販売していますが、実態は、大衆から徴税するための方法に過ぎません。
ただ、それを頭では分かっていても、つい夢を見て、買う人が多くいます。宝くじは本当に良く出来たシステムで、人間の本能を上手く、効果的に刺激して購入意欲をそそるようになっています。
そのため、断固として強い気持ちを持って、宝くじには近づかないようにするのが重要です。
宝くじやギャンブルで一発逆転を狙うよりも、コツコツと株式投資をする方が、実は一番の近道になります。
一発逆転を狙うのであれば、お金ではなく、別のところで狙いましょう。
株式投資がFIREの近道
結論から言います。やはり、FIREを目指すのであれば、株式投資が最も適した投資です。
現金だけの貯蓄、一発逆転を狙う考え、この後紹介する債券投資・不動産投資・仮想通貨を比べても、やはり株式投資がFIREにはおすすめです。
理由は、再現性が高いかつ、投資の中で最もリスクとリターンが理想的だからです。もう少し詳しく解説します。
まず、再現性についてですが、株式投資の場合、SPYやVTIといった米国株全体に投資をするETFを買っておけば、多少の波はあるものの、長期的には、確実に資産が数倍から数十倍に増えます。
株を買うのに、スキルは何も必要なく、いつから買い始めても問題ありません。毎月積み立てるだけで良いのです。そのため、誰でも再現することが出来ます。
一方で、宝くじで一発逆転を狙う、仮想通貨や不動産投資でFIREを狙う方法は、運やスキルが必要となります。誰もが上手くいく方法というのはないです。
仮想通貨の場合、何のコインを、いつ買って、いつ売るのかというタイミングが非常に重要になります。少しでも失敗すると、大損する可能性も高いです。
また、不動産投資に関しても、どの土地で、どの価格帯で、どのような建物でなど様々な条件を見極めるスキルと運(欲しい土地もしくは建物を購入できるか)が必要です。
結論として、やはり株式投資の中の特に、ETFを購入して、FIREを目指すのは、再現性が高く、安定したリターンを得れるため、おすすめです。
国内外のFIRE達成者の状況を見ていると、やはり株式投資がベースの投資となっているケースがほとんどです。買っている株式も同じようなETFが多いです。(例:QQQ、SPY、VTI、VYM)
ポイント
QQQ・・・米国を代表するハイテク企業の上位100社の株価と連動
SPY・・・米国を代表する上位500社の株価と連動
VTI・・・米国の企業約3600社の株価と連動
VYM・・・米国の高配当銘柄約400社に投資するETF
株式投資以外でFIREする方法
債券投資【時間がかかります】
債券投資の魅力を一言で言うと、「安全性が高い」という一言に尽きます。
確かに、債券の中でも、国債は安全性が高く、国債の格付けランキングの上位国(ドイツなどのEU先進国と北米)の国債はデフォルト(債務不履行)の可能性は限りなくゼロに等しいです。
しかし、FIREを目指す上で、債券投資を中心に考えるのはおすすめではありません。なぜなら、利回りが株式よりも悪いからです。
格付けランキング上位の国債はほとんど、年利0%台です。米国債は唯一、長期国債だと1%台の年利がありますが、株式と比べると何倍も低いです。
債券の中でも、「社債」は国債ほど年利が低いわけでないですが、リスクがほぼ株式と同じぐらいなため、安全資産とは言えません。また、社債は株式よりは、年利が低いのも特徴です。
そのため、リスクをかなり重視される方以外は、債券投資を中心に、FIREを目指すのはおすすめではありません。
ただし、債券をポートフォリオの一部に組み込むのはかなりおすすめです。国債は変動が激しくないため、株式が暴落した時に、大事な資産を守る働きをしてくれます。
不動産投資【リスクあり】
不動産投資でFIREを目指すのは可能ですが、リスクが高いです。
理由は、不動産投資の場合、スキルと運が必要となるからです。
不動産の特徴として、全く同じ物件や土地というものは存在しておらず、不動産ごとに特徴がバラバラです。
成功例を参考に、似ている物件や土地を購入して、運用することは可能ですが、成功例と同じ結果が得られるとは限りません。なぜなら、条件が似ていることと、結果が似ることは違うからです。
また、欲しい土地や物件が手に入るかどうかは運の要素も大きく作用します。
そのため、不動産投資で成功するのは、誰でも可能でなく、スキルと運を持ち合わせた人ができる投資であります。
また、ローンを組んで投資する人もいますが、正直おすすめではありません。投資を始めるなら、自己資金内で始めるのが投資の基本です。
不動産業界に精通しており、不動産に関するスキルと運を持ち合わせている方以外は、正直、おすすめではありません。
仮想通貨【再現性が低い】
仮想通貨に関しては、再現性が低く、同じコインに100人が投資しても、売り買いのタイミング次第で、勝ち負けが大きく分かれます。
そのため、仮想通貨は再現性が低く、成功する人と、失敗する人に分かれてしまいます。
仮想通貨で勝つには、仮想通貨に関する情報収集と、マクロ経済の情報を見ながら、チャートを分析する必要があります。
たまたま勝てた人もいるかと思いますが、それは長続きしないです。じゃんけんで3回連続勝てても、100回連続勝てないのと同じです。根拠の無い勝利は長続きしません。
また、仮想通貨は日本の場合、税率が最高55%になるというデメリットもあるため、税制的に不利な点もおすすめではありません。株式の場合、金額関係なく約20%です。
仮想通貨でFIREを本気で目指したい方は、仮想通貨の利益が無税の国が世界にはありますので、そちらの国へ移住して、勝負するのがおすすめです。
仮想通貨に無税の国
ジョージア、エルサルバドル、ベラルーシ、ドイツ、香港、マレーシア、マルタ、ポルトガル、シンガポール、スロベニア、スイス、バミューダなど
FIREには株式投資が最適です
今回は株式投資について、他の投資先との比較も交えて解説しました。
現金のみ、一発逆転を狙う、ローンを組んで投資をするなどはおすすめの方法ではないため、避けておくのが無難です。
それよりも、多くのFIRE達成者が行ってきた株式投資の方が確率も良いため、おすすめです。
株式投資を始める上で、何を買えば良いのか分からない方は、過去の解説記事がありますので、ぜひ、読んでみて下さい。