FIREを目指す上で、いくつの投資先に投資するのがおすすめですか?という質問をよく聞きます。
結論から言います。3つの投資先で十分です。
内訳としては、米国株・金・米国債です。全てETFです。また、投資は短期・中期では行なっておらず、長期投資一本で投資をしています。
私自身もこの3つだけで資産を増やすことが出来ています。
FIREを目指している人の中で、数多くの投資先に投資している人も少なく無いはずです。
勘違いしてはいけないのは、投資先の数と資産の増大はイコールでは無いということです。
かつて、私も短期投資・中期投資で中国株、欧州株、インド株、仮想通貨など様々な投資先に投資した経験があります。様々な経験を経て、最終的に3つの投資先に絞りました。
投資で重要なことは、適切な投資先に投資を行うことが重要であり、投資先の数が重要という訳では無いです。
今回は私の経験も踏まえて、FIREにおすすめの投資先について詳しく紹介します。
では、早速紹介していきます。
FIREするための資産運用を公開【3つの投資先でFIRE可能】
投資に関する基本的な考え方
投資先
- 米国株(VTI):70%
- 金(IAU):15%
- 米国債:15%(短期国債(TIP)5%、中期国債(BND)5%、長期国債(TLT)5%)
私は今まで、様々な投資を行なってきました。そして、最終的に、3つの投資先(米国株・金・米国債)に投資することで結果を出すことが出来ました。
今後も、「米国株・金・米国債」という3つの投資先でいいパフォーマンスを出しながら、毎月積み立てていく予定です。
※3つの投資先に絞った理由については、後ほど解説します。
基本的には、米国株がリスク資産で、金と米国債が安全資産として資産形成を行なっています。全てETFで投資を行なっています。
厳密には、米国債を短期・中期・長期でリスク分散を行なっているため、合計で5本のETFで資産形成をしています。
では、次に、それぞれの投資先について解説します。
米国株
なぜ、米国株に投資するのかという質問をよくされるのですが、結論から言います。
過去、現在、未来において、米国株が世界中で最も長期投資として、魅力的な投資対象だからです。
日本株、中国株、インド株、欧州株など様々な投資対象に投資を行なってきましたが、正直、長期で考えた場合、米国株を上回る投資対象はほとんど無いと言っても過言では無いです。
短期や中期では、中国株などが暴騰することがありますが、長続きはしないため、長期投資では向いていないのが現実です。
米国株の投資先としては、以下のようなETFがおすすめです。
リターンとリスクは逆の関係であるため、リターンだけを考えるとQQQが1番良く、リスクを考えると、VTIが1番安全です。SPYがバランス型です。
メモ
QQQ・・・ハイテク企業100銘柄と連動
SPY・・・米国を代表する500銘柄と連動
VTI・・・米国企業約3800銘柄と連動
私の場合は、今後も米国のハイテク企業を中心に世界が回ると考えているため、QQQに投資を行なっております。
ただ、リターンよりも、リスクを重要視する方は、VTIでも全く問題無いです!
日本の日経平均と比べても、圧倒的なリターンが見込めますので、大丈夫です!
【QQQ、SPY、VTI、日経平均(オレンジ色)の長期比較】
金
金は古代から資産として扱われており、万国共通で価値が認められている数少ない資産です。
地球上に存在する金の量は、未発掘分も含めて、オリンピックの競技用プール約5杯分です。
たったそれだけの量を世界中の人々が、欲しがっている訳です。
紙幣と違い、量をコントロール出来ないかつ、貴金属品、工業用途としても需要があるため、今後も価値が増すことは必須です。
また、金融の世界で安全資産として扱われている理由としては、株価との関係性が「逆相関関係」でもあることも大きいです。
社会が不安定化した時に、株価が暴落しても、金は逆に暴騰するということも少なくありません。
現物の金は、管理の難しさ、盗難のリスクがあるため、ETFで安全資産として保有するのがおすすめです。
長期保有するのであれば、金のETFとして1番有名な「GLD」よりも、経費率が低い、「IAU」がおすすめです。
経費率
GLD・・・0.4%
IAU ・・・0.25%
どちらも中身は一緒です。ただ単に、運用会社が異なるだけです。
債券
債券にもたくさん種類が存在しますが、その中でも安全資産として最もおすすめなのが、「国債」です。
また、国債の中でも、特に「米国債」が最も安全で、利回りも良いためおすすめです。
世界中の人々が安全資産として、米国債を買っており、今後も世界中から買われると考えられます。
米国債だけでも十分に安全資産として価値がありますが、その中でも短期・中期・長期の国債で投資を分散すれば、更に安全性が高まります。
具体的には、以下のように分散するのがおすすめです。
私の場合、資産の5%をそれぞれに投資しています。
米国債の分散投資
短期国債・・・TIP
中期国債・・・BND
長期国債・・・TLT
中国株、欧州株、仮想通貨などの投資経験からの学び
短期投資はしない、他人と比較しない
今までの投資経験から学んだことで最も重要なことは、短期投資をしないことと、他人と比較しないことです。
短期投資の場合だと、買うタイミング、売るタイミングを日々、マーケット情報を見て確認する必要があります。株価が乱高下する銘柄だと、1日に何回も確認する必要があります。
そうなると、本業の仕事や、家庭の時間、趣味の時間などに影響を及ぼすようになります。また、投資に時間をかけたからと言って、利益が出る訳では無いため、お金と時間を奪われることもよくあります。
私自身も、短期投資をしていた時期もありますが、結局、本業が疎かになり、家庭の時間も減ったにも関わらず、それに見合うリターンもなかったという経験があります。
それに気付いてからは、長期投資一本で投資をしています。最終的に考えた場合、やはり長期投資が一番儲かります。そのことに早く気づけるかが投資のセンスだと思います。
投資の世界では、短期間で莫大な利益を出して、メディアに取り上げられている人もいますが、重要なことは、その人と自分自身を比較しないことです。
他人との比較からは何も幸せは生まれません。それよりも、長期投資で安定的に資産を守りながら、増やして行くということが最終的には一番儲かります。
投資の神様である、ウォーレン・バフェットが長期投資の重要について語っている名言です。金融の素人の投資で重要なことはこの言葉に凝縮されていると思います。
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中国株は短期・中期向けの投資です
現在では3つの投資先に絞っている私ですが、過去には中国株、欧州株、仮想通貨などに投資した経験があります。
正直、中国株は米国株と違って、放置していても毎年株価が上昇するような優良銘柄はほとんどありません。政府の政策転換で、株価が一気に変わります。
例えば、2021年だけを見ても様々なことがありました。教育企業への非営利化・不動産業界への規制強化・ゼロコロナ対策による経済の低迷・「共同富裕」政策による、大企業への規制強化など様々なことがありました。
中国株の場合、政府の政策転換により、株価が乱高下するため、安心して長期保有できるものはほぼ無いに等しいです。
唯一、中国株で利益を出すならば、政府の政策とマーケット情報を注視して、短期もしくは、中期で売買をして、稼ぐしか方法はありません。
しかし、時間的コストが膨大にかかるため、あまりおすすめではありません。中国株に関する情報は、ほとんどが中国語または英語で発信されているため、情報収集にも時間がかかります。
中国株に対しては、最初から投資対象には入れない方がおすすめです。どうしても、中国株を試したいのであれば、数万円程度、少額だけ、投資して様子を見てみるのがおすすめです。
欧州株は魅力的ですが、米国株には劣ります
日本人で欧州の個別銘柄を保有している人は少ないと思います。理由としては、欧州株を売買できる証券会社が少ないためだと考えられます。
欧州の個別銘柄には、魅力的な銘柄も多くあります。例えば、LVMHやエルメスなどの欧州を代表するハイブランドや金融企業、製薬会社などを中心に魅力的な企業は多く存在します。
ただ、米国企業と比較した場合、どうしても魅力が劣ってしまいます。決算内容、投資金額、市場環境など総合的に見ると、どうしても米国企業には負けてしまいます。
特に、ETFの場合だと、米国企業を中心としたETFのパフォーマンスには及ばないのが現実です。
そのため、長期で投資を行うのであれば、日本からは買いづらい欧州株を買うよりも、パフォーマンスが良く、買いやすい米国株のETFを長期で保有するのがおすすめです。
仮想通貨はほぼギャンブルに近いです
仮想通貨への投資経験もあるのですが、正直、ギャンブルに近い要素も多いため、長期投資には向いていません。
また、日本在住の場合だと、諸外国と比べて、税制的に不利なため、海外の投資家のように稼ぐこともできません。
詳しく説明すると、日本は株式などの売却益は金額関係なく、約20%の課税ですが、仮想通貨の場合は、「雑所得」となるため、最高55%になります。
もし、仮想通貨で利益を出したい場合は、仮想通貨に対して税金が0%の国に移住してから取引をするのがおすすめです。
仮想通貨に無税の国
ジョージア、エルサルバドル、ベラルーシ、ドイツ、香港、マレーシア、マルタ、ポルトガル、シンガポール、スロベニア、スイス、バミューダなど
ただ、仮想通貨の場合、様々な要因で価格が乱高下するため、米国株のETFのように、放置しても利益ができるようなモノではありません。
そのため、短期もしくは、中期で売買しないのであれば、長期投資のリストからは除外するのがおすすめです。
まずは、少額から投資を始めてみましょう!
今回は長期投資での投資先について解説しました。
FIREする方にとっては、資産は自分の身体と同じぐらい大切な存在です。
リターンが良い株だけに投資するのではなく、リターンが少ないけれど、資産をしっかり守ってくれる安全資産への投資も大切です。
数万円程度の少額からでも良いので、まずは買ってみるのがおすすめです。
ETFについて他にも調べたい方は、この本がおすすめです。