投資を始める上で、一番重要なことは何ですかという質問に答えます。
結論から言います。投資の最初は時間とお金をかけるのが大切です。
ただし、お金は数万円程度で十分です。お金よりも重要なのは、「時間」です。時間をかけて、投資を学び、資産を増やすための方法を学ぶのが重要です。
実際に私も、投資を始めた頃は、投資の基本が分かっていなかったため、投資について勉強するために時間を費やしました。
また、本に書かれているリスクの少ない投資が重要なことは頭では理解していましたが、若気の至りで、中国や欧州の株、仮想通貨にも手を出して投資をしました。
様々な成功と失敗をくり返していく中で、最終的には、米国株ETF、金、米国債という3つの長期投資だけに絞ったことで上手くいくようになりました。
今回は、私の経験も踏まえて、FIREに向けての投資の始め方について解説します。
では、早速、解説を始めます。
投資に時間とお金をかけないFIREは厳しいです【最初が重要です】
最初から成功するのは厳しい
結論から言います。最初から投資を成功させるのは、正直厳しいです。
最初から成功する方法としては、書籍とかでよく紹介されている、手数料の安くて、良いパフォーマンスのETFに投資する方法です。
例えば、米国を代表する500企業の株価と連動する「SPY」に毎月コツコツと投資する方法です。
ただ、これを最初から途切れることなく、投資を続けられる人はごく稀です。少しの下落で、株式投資が怖くなり、売却したり、もっと高い利益が欲しくなり、個別銘柄に手を出したりする人が非常に多いのが現実です。
最初から1番良い方法だと頭では分かっていても、別の誘惑に誘われて、別のことに手を出してしまうのが人間です。
ダイエットと同じです。痩せたいと心から思っていても、甘い誘惑に誘われて、気がつけば前の体重よりも増えているということが多くあります。
そのため、投資も一緒で、最初から成功する道を目指すのではなく、多少の失敗も含めて、投資の勉強だと考える必要があります。
回り道をするのは当然
私の経験上、回り道をすることは実は、一番の近道でもあります。
私の場合、中国株・欧州株・仮想通貨などにも手を出して、色々と投資を行ってきました。成功することもあれば、失敗することもありました。
特に、中国株や仮想通貨は株価が乱高下することが多く、米国株ETFのように放置していても問題無いという投資対象ではありません。
確かに、中国株や仮想通貨は爆発的に株価もしくは、価格が短期間で上昇することがあり、1年で10倍近く稼ぐことが出来ます。
しかし、逆に10倍以上損することもあります。そのため、毎日何回も、株価やニュースをチェックする必要があり、必要に応じて、損切りする必要もあります。
最終的に、一般の投資家には、中国株や仮想通貨などの乱高下する投資には向いていないかつ、優良な米国株ETF(SPYやQQQなど)に長期間勝ち続けるのは容易ではない。ということを実体験として感じることが出来ました。
そのため、現在では、中国株や仮想通貨からは手を引いて、米国株ETF(QQQ)と金のETF(IAU)、米国債(TIP、BND、TLT)のみに投資をしています。
結果的に、現在の投資スタイルの方が圧倒的に時間コスト(10分の1以下に)を削減した状態で、以前よりも良いパフォーマンスを出すことが出来ています。
投資の極意を理解する
一般の投資家が投資で長期間に渡って利益を出す方法は、1つです。
「プラスサムの投資をする。ゼロサムとマイナスサムの投資をしない。」ということです。非常に重要です。もう少し詳しく解説します。
プラスサム、ゼロサム、マイナスサムは応用数学のゲーム理論の概念です。投資の世界に置き換えて、簡単に説明します。
ポイント
プラスサム・・・平均すると、投資参加者全員が勝つゲームのことです。
ゼロサム・・・勝つ人と、負ける人が存在し、両者の取り分を合計するとゼロになる。
マイナスサム・・・投資参加者全員の取り分を平均すると負けるゲームのことです。
つまり、ゼロサムやマイナスサムは「勝つ人」と「負ける人」が必ず存在しており、投資の世界では、金融のプロが勝者になりやすく、一般の素人投資家が敗者になりやすいということです。
逆に、プラスサムのゲームでは、勝ち方に大小はあるものの、平均すると、勝者になるというゲームです。具体的には、米国株ETFを長期投資する方法などです。
米国を代表する企業500社の株価と連動する「SPY」や、米国企業約3600社に投資をする「VTI」などは、長期的に考えれば、プラスサムのゲームです。マーケット参加者全員が勝てるゲームということです。
逆に、割安株の個別銘柄に投資したり、FXや仮想通貨などはゼロサムやマイナスサムになりやすい傾向にあります。
一番簡単に、確実に、勝つ方法は、「プラスサムの投資だけに参加する」ということです。これが素人投資家が投資で勝つ極意です。
初心者向けの投資の勉強法
書籍から学ぶ
投資を一から学びたい方におすすめなのは、書籍から学ぶことです。全くの無知で投資をするのは、ギャンブルと同じです。
1冊だけでも十分ですので、投資の基礎を学ぶことが重要です。
今回は今まで100冊以上の投資本を読んできましたが、その中でも、投資初心者におすすめの本を2冊紹介します。
気に入った本を選んで、読んでみて下さい。非常におすすめです。
1冊目は、「世界一やさしい 米国株の教科書 1年生」です。
この本は、米国株を始める方に向けて非常に分かりやすく書かれています。米国株について気になる方、今から投資を始める方には最適な本です。
2冊目は、「ビジネスエリートになるための教養としての投資」です。
筆者の奥野一成さんは、長年、金融の世界で活躍されている投資のプロです。現在もファンドマネージャーとして約4000億円のお金を運用している方です。
奥野さんの投資スタイルは一貫しており、放置していても伸びる銘柄にしか投資されていません。常に、オールサムの投資にしか投資をしないことで、確実に、金融の世界で勝ち続けてきました。
長期投資で勝ち続ける極意を学べる本です。難しい概念や言葉を使わずに、分かりやすく書かれていますので、投資初心者の方にもおすすめです。
少額投資を始める
投資で重要なことは、「百聞は一見にしかず」ということです。
つまり、書籍や動画でどれだけ学んでも、投資の実体験から学ぶことの方が多いのが現実です。そのため、数冊の本を読んだ後は、1000円ぐらいからでも良いので、とりあえず、投資を始めることが重要です。
1000円の投資でも学ぶことはたくさんあります。株の購入方法などの基礎的なことや、株価(資産)の変動など日常生活では体験できないことを体験できます。
投資を始める段階から、完璧な状態で投資を始める必要はありません。また、大金を投資する必要もありません。
先程、紹介した書籍を1冊で良いので、読んだ後に、すぐにでも少額で投資を始めてみて、分からないことがあれば、その都度調べて、学ぶことが重要です。
最初から完璧な状態を目指すのではなく、走りながら考えるでOKです。
失敗から学ぶ
人間は失敗をする生き物です。そのため、失敗することは悪いことではありません。重要なことは、失敗を反省して、そこから学ぶことです。
投資の場合、欲を出してしまい、個別銘柄で失敗した経験、割安の株を狙ったが、さらに暴落した経験などはよくある失敗です。
重要なことは、失敗からどれだけ学ぶかということです。失敗してしまった場合は、潔く失敗を認め、失敗から学びましょう。
投資以外のことにも当てはまることですが、失敗から学んだことは、必ず将来の成功の源になってくれます。
投資で失敗してからと言って、投資を完全にやめるのでは無く、投資方針を見直して再出発することが大切です。
まずは、初めの1歩を踏み出しましょう!
今回は、投資初心者の方に向けての内容を解説しました。
FIRE後の長い人生を支えてくれるような投資スタイルを早く確立することが、重要です。
投資は、「百聞は一見にしかず」です。1000円からでも良いので、投資を始めてみることが重要です。
投資はギャンブルではありません。FIRE達成への可能性を少しずつサポートしてくれる存在です。
今回をきっかけに、投資を始めてみてはいかがでしょうか?
今回紹介したおすすめの本です。気になる方は、ぜひ一度読んでみて下さい。